いずれも、保険適応の月経困難症治療薬で、日本では、避妊用のピル(OC)と区別して、LEP(レップ)製剤と呼ばれています。
ヤーズシリーズの2製剤は、名前が似ていて、とてもややこしいのですが、簡単に解説します。
『フレックス=柔軟な』
この記事を読めば、二つの違いやフレックス投与のメリットがわかります。詳しく知りたい場合は次のページまでじっくり読んでみてくださいね。
二つの違いは、ずばり、いつ生理を起こすかです。
それによって、休薬のタイミングが違うので、偽薬を含むシートと偽薬を含まないシートとなっています。偽薬以外の錠剤は、全く同じものです。
ヤーズ配合錠:1シートの28錠のうち、最後の4錠は偽薬(成分なし)
→28日周期で生理になる服用方法をする(周期投与)
ヤーズフレックス配合錠:1シートの28錠のすべてが実薬
→最長120日周期で生理になる服用方法をする(フレキシブル投与)
(発売当初は、フレックス配合錠はフレキシブル投与のみの用法でしたが、現在、28日周期の服用方法も添付文書に載り、更にややこしくなりました…)
ヤーズ配合錠を服用する方がいい場合
- 毎月生理が来ないと不安(毎月来るのが自然でしょ)(毎月妊娠していない確認をしたい)など…
- なるべく不正出血を避けたい
- 月経不順で”周期を整えたい”が主訴
上記以外は、生理の回数が減らせるフレックス配合錠での治療がおすすめです。
ヤーズフレックス配合錠を服用する方がいい場合
- なるべく生理は来ない方がいい
- 月経痛がひどくて生理になると動けない
- 自分のスケジュールに合わせて生理をずらしたい
ヤーズ配合錠でも月経の辛い症状はかなり改善されますが、月経の回数を減らすことで、更に症状の改善がみられ、QOL(生活の質)が上がると言われています。
最近の動きとしては、生理の回数を減らす投与方法を選択するケースが増えてきています。
保険適応の薬のため、生理のスケジュールを変えられる事を公に説明するツールはありませんが、個人的に、それこそがフレックス配合錠の一番のメリットだと思います。
更に詳しく知りたい方は次のページも読んでみてください。生理のずらし方についても載せています。